WEB世界

雑誌『世界』のWebマガジン

MENU
  • 特集 袴田事件

    袴田事件 再審拒否の東京高裁判決に抗議します

  • 連載 はかまたさん

    連載 はかまたさん

  • 連載 デルクイ

    連載 デルクイ

  • 連載 モザンビークで起きていること

    連載 モザンビークで起きていること

  • 連載 ドキュメンタリー解体新書

    連載 ドキュメンタリー解体新書

  • 書評

    SEKAI Review of Books

新着記事

雑誌『世界』最新号

世界 2018年11月号

世界 2018年11月号

■特集1 「軍縮——とるべき選択」
 世界各国の軍事支出の合計は、昨年、1兆7000億ドルに達した。
 日本円で約192兆円、とても現実感をもてる金額ではないが、グテーレス国連事務総長は、「この額は全世界の人道援助に必要な金額の約80倍にもあたる」と指摘している。
 核軍縮は停滞し、イエメンで、シリアで、パレスチナやアフガニスタンで、多くの人々が通常兵器により殺傷されている。貧困を終わらせ、気候変動に対処し、医療や教育を行き渡らせるためではなく、兵器生産に、人類の限りある資源を消費することが、はたして賢明といえるのか?——グテーレス氏は軍縮アジェンダを公表し、そう問いかけた。
 安倍政権のもと軍拡が進められ、武器輸出と軍事研究に企業とアカデミズムを動員しようとしている日本にも、同じ問いかけがつきつけられている。

■特集2 「〈道徳化〉する学校」
 「特別の教科 道徳」がついに始まった。
 道徳の教科化で、学校はどう変わっていくのか。
 「愛国心」「郷土愛」といったおなじみのキーワードから、国家主義的な価値観を上から押し付ける教育の再来を危惧する声は小さくない。
 一方で、今回の学習指導要領が高らかに謳う、「考え、議論する」道徳を歓迎する声もまた強い。価値観の押し付けではない、多様性に根差した“新しい道徳“が始まるのだと、希望に満ちた言葉さえ漏れ聞こえてくる。
 2つの議論のどちらかを選ぶ前に、立ち止まって考えたい。そもそも目の前で起こっているのは、何より道徳の肥大化だ。善悪にかかわらず、いや、むしろ“より善き道徳教育“を目指すほどに、その領域は膨れ上がり、子ども一人ひとりの思考や態度、性格に至るまで、そのすべてを搦めとるものになってしまう。
 特集では、肥大化した「道徳」が抱え込む矛盾に、様々な角度から迫る。自由との矛盾。多様性との矛盾。いじめ問題やマイノリティ問題など、学校を取り巻く現実との矛盾。そのツケを払うのは先生、そして何より子どもたちだ。
 “より善き道徳教育“という問いの迷路から、抜け出す。その道筋を考えたい。

閉じる